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不同視の問題点④【がちゃめ】メガネで矯正②

こんばんは!プラオプハセガワです。

④-②

長い連載になりましたが、前回は「左右の見える大きさの違いをどう測定するか?」と「眼鏡でどうするか?」を書きました。

今回は「左右の視線がずれてしまう事はどうしたらいいか?」についてです。

眼鏡は基本的に、レンズの中心に視線が直角に交差するように作ります。

でも、眼鏡は顔に固定されますが、目は四方八方に向かって向きを変え、視線はレンズの中心以外を通る事の方が多いものです。

その辺はコチラをみていただくとして(メガネは目に見えない部分も左右非対称が正解)

そこで、視線のズレが起きないように、真っ直ぐ見たときの視線とレンズの中心をピッタリ合わせればいいのか?

こうすれば左右で度数の差があっても視線はずれません。

が、近くを見る為に下を向いたらどうなるか・・・ 

あらぁ、本の高さが左右で違って見えてしまいます。

このままでは本が2冊見えてしまうので、この図の場合は左目だけを上に上げるというかなり難しい事をしないと一つに見えないと言うことです。

こういう事を人の目はできるのか?といえば出来るんです。でも、その許容量は小さく、限界を超えてしまえばやっぱり本は2冊に見えてしまうのです。

その「許容量」・・・実はこれも人それぞれで、すごく余裕な人もいれば、とてもシビアな人もいる、つまりこれも個性というわけです。

じゃあ、それをどうやって測るのでしょうか?

#12B「遠方上下開散力の検査」#18B「近方上下開散力の検査」

という項目が「アメリカ式21項目検査」にはありまして、どういうものかというと視線を曲げるレンズ「プリズムレンズ」を徐々に強めていってワザと視線の上下合わせに負担をかけ、その限界値つまり目標が上下にダブって見えるポイントを探すのです。

こういうのを使ってグリグリと。

眼鏡の度数から、どれだけ左右の視線ズレが起きるのかを計算して、それが許容量に余裕で収まるかどうか?という事を考えるわけです。

でも、コレだけでは終わらないのがプラオプでして「計算では分かった、でも実際に起きているズレを補正できているの?」を測っています。

それが秘密兵器「近見ポラテスト」(ぜんぜん秘密ではないけど、持ってる眼鏡店さんは少ないと思う・・・)

両目でみるとこうだけどフィルターを通して見ると、右目はこう

左目はこう

先回、「見える大きさの差がわかるよ」で使う検査のコレは遠くでの上下の視線ズレの検査にも使います。

他にもイロイロな視標を使うんですが、遠くがオッケーで近くがオッケーならば、左右の度数差があったとしても「視線ズレの影響に負担無く十分に対応できる目だ」という事が分かるわけです。

その場合はどうするか・・・

度数の左右差にとらわれず、普通に左右の視力(というか見え方?)のバランスを整え、左右が同じ仕事をさせる事で左右の目を一体として使えるようにする。

簡単に言えば「度数差があっても気にしない!」という事が快適な眼鏡になっちゃう場合が多いのです。

せっかく問題なくいけちゃう目なのに、度数の数字の差が大きいからという理由だけで強いほうを安易に弱くするような事をすると、左右のピント合わせのバランスが崩れたり、距離感や立体感も曖昧になって「視覚」の質が落ちてしまう眼鏡になってしまうのです。

ズレがでちゃうならどうしよう・・・

その場合、眼鏡の度数の差を変更する前に考える事があります。

まず、目とレンズの距離を近づけるようにフィッティングすると、視線が大きく動いても、レンズの中心から離れる距離は小さくなります。

そして、使い方にもコツがあって、レンズの中心を使うようにする、つまり見たいものに向けて顔を向けるようにすればレンズの周辺でおきる視線ズレの影響を小さくする事が出来るというわけです。


そんなわけで、5回に渡って書きました「不同視について」の記事でしたがプラオプは眼鏡専門なので、眼鏡でできる事を中心に書きました。

でも、左右の見える大きさの差が眼鏡ででてしまい、それが疲労などの原因になってしまうとしたら、コンタクトレンズが向いているかもしれません。

コンタクトは目に直接触れて目の呼吸など大切な健康にダイレクトに影響しますので、眼科の先生にシッカリと検診してもらいながら使いましょう!

ではではー!

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