スマホって目に悪いのか?⑥
こんばんは! プラオプ ハセガワです。
だいぶ飛んでしまったこの連載、続きといきましょう。
前回は近づけ気味になってしまうスマホを見続ける事で、ピント調節に大きな負担がかかる。近づけば近づくほどに急激に負担が増すよ・・・というお話でした。
これは目を一個だけ取り出した時のお話。
でも、人は2つの目を同時に使う事によって物の立体感や奥行き感を感じています。
近くの物を見る時には、その距離に応じた「寄り目」も同時に行わなければいけません。
今日はその「寄り目」についてのお話です。
近くを見る時に働く機能
人の目はよくできていて、近くを見た時に自動的に連動する機能を持っています。
何が連動するのかというと・・・
・ピント合わせ
・寄り目
・瞳孔が縮まる
この3点セットが連携して働くのです。
つまり、ピント合わせをすれば寄り目が起きるし、寄り目をすればピント合わせが起きる。そんな関係です。
その連携具合も個人差があるのですが、例えば、遠くを見ていて目に力を入れてワザとぼやけるようにする。すると景色はただボヤけるだけでなくダブり始めます。
そうならない方は手元のスマホを見て、ピントが合っている状態からピントを抜いてボケさせるとただボケるだけではなく、スマホが2台に見える・・・そんな風になると思います。
自分の力で寄り目ができる人は遠くを見ながら寄り目をしてみてください。すると景色は当然ダブってしまうわけですが、ただダブるだけではなくボヤけながらダブり始めると思います。
ピント合わせに伴って起きる寄り目を「調節性(ピント合わせ)輻輳(寄り目)」と言います。
瞳孔がピント合わせに伴って小さくなるのはそれによって焦点深度が深くなり、精密にピントが合っていなくても十分なハッキリさが得られる事でピント合わせの量が少なくて済むような働きをすると考えられます。
???焦点深度???
これについてはこの記事を読んでみてください。
調節性輻輳にも個人差がある
実はこれにも大きな個人差があります。
ピント調節をすると寄り目がなかなか起きない人。
逆に起き過ぎてしまう人。
1mピント調節をしたらどれくらい寄り目がおきるのか?というのが「AC/A比」と言いまして、眼鏡合わせを考えるのにとても重要な手掛かります。
寄り目が起きにくい人はAC/A比が小さく、起き過ぎてしまう人はAC/A比が大きいというわけ。
なんだか難しい話になってきましたけど過去の記事に詳しく書いておりますの詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
近づけ過ぎて物を見る・・・というと「ピント合わせ」だけに注目しがちですが、それに伴って起きている他の機能への負担も考えなければなりません。
実は問題の本質が「ピント合わせ」ではなくて「寄り目」に問題がある・・・そんなケースって実は多いんです。
つまり、ザクじゃなくてガンダムだからこそ起きる問題なんです。
また出た。
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