作業環境を考える【パソコン】⑦
こんばんは! プラオプ ハセガワです。
さてさて、パソコンの作業環境を考えるも最終回。
前回は「じゃあどうするのか?」ノートパソコンとデスクトップパソコンでの違いを考えてみました。
今日はデスクトップパソコンを中心にした作業環境について、前回の続きです。
マルチモニター環境を考えてみる。
モニターを複数使い、広くて快適な環境を整えている方も多い事でしょう。
またはテレワークなどではノートパソコン+デスクトップパソコンで、プライベートと仕事を同時進行でできるようにしている方もいるかもしれません。
または、ノートパソコンを普段持ち歩き、オフィスや自宅では外部モニターを繋いでデスクトップ風の環境にして使い分けている場合もあるかもしれません。
つまり、画面を横に広く見える事が求められるわけです。
となると、「中近両用」や「近々レンズ」だと物足りないと感じてしまうかもしれません。
かといって度数が一つだけの「単焦点」では、老眼初期では十分ですが年齢を増して来ると画面に合わせた眼鏡では手元が見えにくくなってしまい、手元に合わせたら画面が見えにくくなって顔を近づけたりしなければいけなくなります。
部屋の奥まで見たい、運転もできるように一本で万能な眼鏡にしたい・・・という事を諦めて、使い分けができるならこんな選択肢があります。
それは「遠近両用レンズ」
???
遠近両用では万能にならないから諦めろって言ってたじゃない!?
肝はここ「遠近両用レンズを使う」という事。
「遠近両用レンズ」を使ったパソコン専用眼鏡
遠近両用レンズの設計は遠くを見る部分が広くとられています。
その部分は横に広く設計されています。
これを利用して、ここに入れ込む度数を調整し「遠く」の部分を「中間距離」に合わせてしまうのです。
するとこうなります。
度数の変化するレンズは、変化の度合いが大きいほど「スキューバロアゾーン」と言われる端っこの見えにくい部分。図で言ったら白い部分が大きくなり、実際に使える部分が狭くなります。
つまり、遠くの度数部分を中間に合わせてしまう事で度数変化の度合いも小さくなり、近くの見える部分も広くなります。
こんな感じで
これを使うと実際に見える範囲はどうなるかというと、こんな感じ
奥行きは無くなりますがこれならば画面を広く、手元も見る事ができそうです。
特にレンズの上半分は度数が変化しないので、そこにスッポリ画面が収まれば上下方向の広さも確保できそうです。
モニターの距離が違う場合、度数を調整することでそれに対応できます。
レンズの上の部分の度数をモニターがある距離に調節すれば、その部分は広さを確保したままにする事ができそうです。(ただし近くは少し狭くなりました。)
「遠近両用レンズ」を使ってモニターの距離に合わせたメガネは、当然、遠くは見えませんがパソコンの作業環境ではかなり便利なメガネになりそうです。
つまり、レンズの設計の違い+度数調整でメガネは環境の違いにカスタマイズする事ができるのです。
結局メガネは万能ではない
年齢と共に平等に訪れる「老視」
まだ初期の頃は環境によっては一本の眼鏡で快適さを取り戻せるかもしれません。
しかし「老視」が進むと多種多様な環境に対して「何を重視するのか?」を考えて万能である事を切り捨てた方が快適さが得られる事が多いものです。
今後、もしかしたら革新的なアイデアで万能な眼鏡レンズができるかもしれません。もしかしたらそれは眼鏡ではないのかもしれません。
ですが今のところは手に入る材料でしか道具は作れませんから、ご自分の作業環境をよく整理して私たち眼鏡技術者といっしょに良い眼鏡組み立てましょう。
おしまい!!
この記事へのコメントはありません。