修理もお任せください②
こんばんは!プラオプ ハセガワです。
大寒波の影響で大雪の長岡市。
みなさまどうかお気をつけて・・・
さて、先回はチタンフレームの修理の事例をご紹介しました。
今回はその続き、アセテートフレームの修理の事例です。
アセテートフレームの修理
眼鏡に使われているプラスチックは何種類もありますが、「アセテート」が従来から馴染みのある一般的な素材です。
よく「セルフレーム」と言われるアレですが、なんでセルフレームと言うかといえば、アセテートが主流になる前は「セルロイド」が使われていたから、その名残といったところでしょうか?
セルロイドは綿やパルプの繊維を硝酸に反応させた樹脂。(だったと思う)
擦ると炭の匂いがします。レコード板に使われたり、色々なものに使われていたのですが、火をつけるとこれがよく燃えるんですね。アルコールで溶けますし。
それで安全性と対薬品性を高めた「アセテート」が今は主流になっているというわけです。
アセテートも綿やパルプの繊維が原料なのですが、それを酢酸で反応させたプラスチックで、風合いはセルロイドに似ています。
(それ以外にはナイロンだったり、ポリプロピレンとかも使われていますがそれはまた違うお話で・・・)
この素材。溶けます。溶剤で。
なので、折れたり割れたしたらくっ付ける事ができます。(できない事もあります)
これが・・・
こんな
ふうに
補強のために少し修理箇所が厚くなっておりますが、使用できる強度は確保できていると思います。
ただし、あくまで「修理」です。新品のようには行きません。
また、可塑剤が枯れた・・・。ようは大変古くなってツヤと柔軟性がなくなってカリカリになったアセテートはその場所が治っても、他の場所がパキパキ割れますのでそうなったら寿命です。あきらめましょう。
柔軟性の高いプラスチックフレームの場合アセテート、セルロイドではなく、ほぼほぼさっき出てきたナイロンやポリエチレンとかポリプロピレンとかのプラスチックです。この場合、溶かしてくっ付ける事はできないので、このような店頭での修理は(今の所)受け付けておりません。基本部品交換です。
接着剤使わないで!
眼鏡が壊れた緊急事態!!なんとかしなくちゃ!
で、接着剤びたーーー・・・
気持ちはわかります。だって見えないと大変困りますもの。
でも、可能であれば接着剤は使わないでください。
と言うのは接着剤による化学変化で素材が痛み、修理が大変難しくなる、あるいは不可能になる事があるからです。
金属のフレームなら、まだ接着剤を削ぎ落としたり、燃やしたりして除去できます。(当然ダメージは広がる)
アセテートフレームの場合は割れた破断面が大変重要なので、そのままでお持ち込みください。
石油由来のプラスチックの場合、瞬間接着剤を付けるとヒビ割れが広がりバリバリ割れてしまう事があります。
でもお店に来るまでの間なんとかしたい・・・そんな時は爪楊枝かなんかで添え木をしてセロテープグルグル巻きでお願いします。
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