【事例紹介】夜の見え方がおちてしまう【ESレンズ】
こんばんは!プラオプ ハセガワです。
大手と言われるレンズメーカー以外にも、日本いや世界には沢山のレンズメーカーが存在しています。
あまりニーズが無い物はどうしても大手だと切り捨てられがちで、実は「このレンズメーカーにしか無い物」とか「数は出ないけど必要な人には必要なもの」などはあまり有名でない(失礼)老舗レンズメーカーがシッカリと作ってくれています。
(ガラスレンズの新製品が全然出ないし、品種もどんどん少なくなっている・・・)
既存のものをより高めていく事も大切ですが、新しいアイデアや技術が出るとワクワクします。
お困りごとは人それぞれ、例えば「眩しい!!」という感覚も光源が刺すような鋭い眩しさだったり、視界が真っ白になって見えにくくなってしまう事だったりと、同じ言葉で表現される事でも人によって全然意味が異なる事はよくあります。
そんな個性あるお困りに対応するには、それだけ沢山の選択肢。つまり沢山の種類のレンズが取り扱えないとなりません。
プラオプ は「他には無い、そのメーカー独自」のレンズを取り扱うようにしておりまして、資料やメーカー、仲間からの情報など有益なものをドンドン取り揃えていくようにしています。
サンプルレンズや、見え方テスト用のレンズセットなどを沢山集めておりまして、さながら「レンズマニア」(眼鏡屋なんだからそうであるべきだと思いますが)なハセガワです。
前置きが長くなりましたが、今日紹介したいのは「伊藤光学工業」の「ESレンズ」です。
これは「被写界深度」というものを延長する・・・なんだか凄そうなレンズ。
通常レンズはどこを見ても焦点が「正確な点」となる事を目指しています。
つまり「バキッ」と見えるようにしたい。
ところが「ES」レンズは「正確な点にしない」のです。
???
焦点が「点」であった場合、ピントがバシッと網膜に乗っていれば、これ以上ない鮮明さでよーく見えるでしょう。
しかし、ピントの位置がずれたらどうなるか?といえば、当然「ぼやけて」しまうわけです。
つまり「シビア」
では「ESレンズ」はというと、ワザとピントを甘くして「点」ではなく前後に伸ばしているような焦点の結び方をするのです。
バシッ!!とはならないかもしれないけど、ピントの位置がズレてもソコソコの見え方をキープする。
実は人の目は「ソコソコハッキリ」見えていれば「あ!ハッキリみえる!」と感じるんです。つまりレンズが「シビア」であっても「人がそんなにシビアじゃない」
なので「ESレンズ」の見え方でも十分なハッキリさは得られるわけですが、それが多少ピントがズレていたとしてもキープできてしまう・・・。
そんなレンズなのです。
言葉にすると難しいので図にしましょう。
こんなイメージです。
じゃあ、どんな場合にこのレンズが生きるのか?
Y様は「夜がの見え方が滲んでしまってよく見えない」とのことでした。
Y様の目の解析データはをみるとその訴えが「あーそうだろうなぁ」というのが分かります。
それがこれ。
これは昼間の明るいとき、つまり瞳孔が小さい時。
全体的に緑色なのは、瞳孔の範囲の光の曲がり方が綺麗、つまり「ピントが点になる」事を表しています。
収差という「ズレ」をデータにするとこう
難しい説明はおいといて、水色のゾーンに入っていれば綺麗という事です。
ところが夜、つまり瞳孔が開くとどうなるか?
青い部分は眼鏡で完全に矯正してもでてしまうまだ近視の成分が強いところ、赤い部分は逆に近視の成分が弱いところ。
つまり、ピントが点にならない事を表していて
昼間と違い見えにくさが出る領域までグラフが伸びてしまっています。
人により「昼と夜で近視(あるいは遠視、乱視)の強さが変わる」方もいらっしゃるのですが、Y様は近視の強さそのものはさほど変わらない・・・。でも近視が一段だけ強くなる、でも夜ばっかり見ているわけじゃ無いから度数はいじれない・・・。
じゃあ「仕方ない」で終わらせるのか?
そこで「ESレンズ」のテストレンズを目の前にかざすと、暗闇での視力検査で「1.0がギリギリ」だったのが、同じ度数のままで「1.2」が見えるように・・・
もちろんこれは「効果が無い」方や「逆効果」の場合もあるので、全ての方に合うわけではありません。むしろ「ピントがビシッとしている」レンズの方が見やすい方もいらっしゃいます。
つまりは「選択肢」を多く持っている事が大事なんだと思います。
今回Y様にはこの「ESレンズ」をお選びいただきました!
フレームは「VioRou」の新作「 Christopher」の組み合わせ!
あんまりステキなのでお写真を頂戴いたしました。
うん!かわいい!!
Y様ありがとうございました!
「伊藤光学のESレンズ」の効果はこれだけでは無いのですが、プラオプ でお取り扱いしております。
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