目のトレーニングは筋トレじゃない②
こんばんは! プラオプ ハセガワです。
昨日のお話は「目のトレーニング」といっても「筋トレ」ではなくて、楽器の練習のようなイメージが近い・・・というお話でした。
ただ、もちろん中には「筋トレ」と同じように筋力をアップさせる意味のトレーニングもありますが「日常での見え方の質を整える」と言う意味ではどちらかと言えば「練習」に近いと言う事です。
では、なぜそれが難しいのか?
「筋力アップ」や「持久力アップ」は「やり方」そのものは簡単です。体に負荷をかけるわりと単純な動きの繰り返しだからです。
しかしそれは「スポーツがうまくなる」こととは別で、そのスポーツに適した動きを身につけるのは大変難しい事です。
粗大運動と微細運動
体を大きく動かす運動を「粗大運動」といいますが、それだけでは繊細なプレー、芸術的な演奏はできません。
指先の細かい動きが伴わなければならないからです。
粗大運動に対して器用な細かい運動を「微細運動」といいますが人は3つの微細運動を持っています。
「指先の動き」「舌の動き」そして「目の動き」です。
自分の体の動きが正しいのか?間違っていたのか?は行動の結果でわかりますが、どうやってそれを確認できるでしょうか?
「指先の動き」は「目」で見て正しくできたのか?間違ってしまったのか?を判断できます。文字を書くなんかいい例でしょう。
「舌の動き」は「声」です。耳で聞こえた音が自分が意図した「声」になっているのか?を判断することで正しく動かせているか?を判断できます。
では「目の動き」は?
自分の目の動きを見る事はできません。別の感覚でそれが正しいか間違っているのかを判断することもできません。
目を動かした時に「ウィーーーーン」と音がするわけでもないですからね。
つまり3つの微細運動のうち「目」だけは正しいか間違っているか?を判断するのが難しいのです。
指先を使って芸術作品を仕上げる。舌を巧みに使って美しい歌声を披露する・・・。
練習を重ねれば上手になってゆくものですが、それは「何が良くて何が悪いのか?」をある程度自分で感じる事ができるからです。
しかし「目の動き」が「良いか悪いか?」をあなたは自分で判断する事ができるでしょうか?
「目で見る」事は運動の起点になります。ボクサーは相手のわずかな動きを瞬間的に感じる事で反射的に適切な動きができなければなりません。どんなに強力なパンチも当たらなければ意味がない。それは攻める方も守る方も。
「正確に、見る事」がスポーツのパフォーマンスに大きく影響するのであれば、「目の動きが悪かったら」練習する事で体力はついても技術の向上にはつながらないかもしれません。
それだけ大事な「目の動き」
単に目を動かせると言う事ではなく「正確に素早く動かせる」事を高めなければならないのですから、「筋トレ」では身につきません。上手な動かし方とはどう言う事なのか?を体が知らなければならないのですが、それを他の感覚で判断する事ができない。だから「目のトレーニング」は難しいのです。
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