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夜が眩しい⑥:じゃあ対策は?

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

暗くなって雪が降る・・・

見えにくいったりゃありゃしません。

前回は「両眼視」つまり両眼で見る事で起きている問題が眩しさを引き起こしている事があるよ・・・と言うお話でした。

夜が眩しい⑤:両眼視との関係

じゃあ具体的に何をしたらいいのか?

まずはちゃんと眼鏡を合わせる

近視、乱視、遠視などがあると「見えにくい」と同時に「眩しい」という感覚にもつながる事があります。

高次収差といってしっかり眼鏡で合わせても残ってしまう、高度な滲みのお話をいたしましたが

夜が眩しい②:高次収差

眼鏡で合わせられるのに合わせていなければ、それも当然焦点の滲みに繋がりますから眩しさにつながるでしょう。

特に乱視は焦点にはならない目です。

詳しくはこちらを・・・

乱視とは

なので「近視」(遠視も)を合わせただけの眼鏡では「高次収差」の記事でも説明したような焦点の滲みがでてしまうわけです。

しかし「乱視」の部分は「高次収差」と違って眼鏡(あるいはコンタクトレンズ)で矯正できる部分ですから「基本ちゃんと合わせる」ことは眩しさ対策の基礎です。

カラーレンズを使う

眩しさは光を感じるから起こるわけで、光を減らしてしまえば眩しさは減るわけです。

(ちなみに「紫外線」は眩くありません。なぜなら紫外線は人の目には見えないからです。)

それがいわゆる「サングラス」の仕組みなわけですが、夜に色の濃いサングラスを掛けたら暗くて見えません。

しかも濃度約25%以上の色付きメガネ(視感透過率75%以下)は運転に使用できません。機能的に使えないのではなくて法律でダメと言われております。(視界が暗くなって歩行者の発見が遅れたら大変ですからね)

これは実は「運転手」だけのお話ではなくて、車道の近くを歩く歩行者にも適用されます。

なので、あまり色を濃くする事ができません。

じゃあどうしたらいいか?といえば、必要な明るさはしっかりと通し、眩しさに影響のある光だけを集中的に遮るようにしたらいい。

つまり眩しさに繋がりやすい「色」を選んでそこをシッカリと遮って、他の「色」は遮らないようなにしたら夜の眩しさに有効なレンズが作れそうです。

では、どんな色を使えばいいのか?

イエローライトカット

まず、人は色によって明るさの感じ方が違います。

可視光線の範囲のほぼ真ん中、黄色(555nmあたり)を最も鋭敏に感じて、そこから離れた色の明るさ感度はだんだん下がっていきます。

なので、この一番明るく感じる部分の光を選んで減らしてあげる。

すると敏感な部分が減るのと同時にそこから離れた暗く感じる色が相対的に見やすくなって全体に明るく感じるようになる・・・

そんな効果を狙ったレンズがあります。

最も眩しく感じると言われる580nmあたりの黄色い光をピンポイントでカットする。それが「ネオコントラスト」というレンズです。黄色を減らすので反対に青っぽく見えます。

昼間でも色が鮮やかに見え、光源の強い光を和らげるような効果があります。

ブルーライトカット

スマホ・パソコンでワーワー言われるブルーライトカットですが、LEDが光源として普及してから「眩しい」と感じるようになったという方が多いのは事実です。

ブルーライトについて詳しくは以前書いた記事の内容を読んでいただくとして、車のヘッドライトはより青白く明るくなって来ました。

ブルーライトカットとは何だ?①

光源には高輝度型LEDやHIDが多いですね。ハロゲンライトは随分減りました。

青い光は波が細かいので光を通す物体の分子に影響されやすくボワっと散乱します。

それがヘッドライトのような光源の周りに見えて、グレアやハロといった眩しさだけではなく見えにくさ・・・光の周りにあるものが光に包まれ見えなくなるような「眩しくて見えない!」というような事の原因になっている事があります。

なので、青い光=ブルーライトをザックリカットしてしまうと、そういった眩しさからくる見えにくさが和らぎます。

といっても完全に「青い光」を消してしまったら危ない!

なぜならば、運転中のドライバーが安全運転のために受け取る情報には「信号機」のように「色」によって表現されるものが沢山あるからです。

プラオプ で取り扱いを開始した「ナイトアシスト475」

これはブルーライトといわれる380nm〜500nmの間でも475nm以下の部分をザックリ99%カットしてしまうという思い切った夜専用レンズです。

青い光がザックリなくなるので、レンズは黄色いです。

でもこのレンズは夜の運転を特に考えて作られているので色の濃さも色の見え方も法律にバッチリ適合しますので安心して使っていただけます。

このレンズを例にとれば、青色光を大きく減らすレンズは自ずと「黄色」いです。

なので他社から出ている「夜用サングラス」というレンズは黄色いレンズが多いですね。

ネオコントラスト+ブルーライトカットカラー

じゃあ両方組み合わせたらすごいんじゃないの??

実はあるんです。

こちらはKODAKのSight585という「ネオコントラスト」「シーコントラスト(ネオコンより色が薄くて明るい)」をベースに、使う場面を考慮した色をつけた高機能カラーレンズです。

ネオコントラストだけで、夜使うには濃さ的にギリギリなのですがこの中に一色だけ夜使えるレンズがあります。

その名も「Yellow」=黄色です。

ガッ!!と来るイエローライトも、ブワッ!!とくるブルーライトもカット!!

といってもナイトアシスト475のようにブルーライト完全カットではありませんが大変効果的です。

特殊コート

光を制御するのはカラーだけではなく、レンズの表面につけられるコーティングにもその役割を持たせたものがあります。

プラオプ がよくお勧めするのが「ネッツペックコート」

これはレンズ面をよく見ると6角形の格子模様がコーティングされているのですが、このコーティングを通った光とそれ以外を通った光に僅かな位相ズレが起き、それが干渉することで狙った波長の光を抑制する・・・そんな仕組み。

何言ってるかわからない?ですよね・・・

ようするにうまい具合に光が和らぐコーティングなんだよという事です。

ここからは僕が今までレンズをお勧めするにあたって感じてきた傾向なのですが「高次収差」が多い方ほどその効果を感じる・・・逆に「高次収差」の少ない方には効果がさっぱりわからない・・・

そんな大変個人差があるものなので、効果を感じた方にだけお勧めしております。

色がつかないので色彩が変わらないのに眩しさが和らぐ・・・そんな不思議コートなのですが色がつかないので当然夜使っても大丈夫。効果のある方には夜も大変効果的です。

だったら全部つけちゃえばいいんじゃない

そう思いますよね。

ナイトアシスト475はネッツペックコートも付けられます。(レクアメッシュコートといいます)

ネオコントラストにブルーライトカットカラー、ついでにネッツペックコートも付けられます。

でもそれぞれ特殊なものなので、メチャメチャ高くなります。

プラオプ 価格で全部盛りのレンズは5万円を超えます。

なので、なにも欲張らなくても眩しさの程度は人それぞれですし感じ方も人それぞれですから、選んで決めたらいいと思いますよ。

だからプラオプ にはサンプルレンズが沢山あります。

夜の運転が主な仕事だよという方には、そんな専用眼鏡が大変お勧めですが、夜の眩しさに困っているけど運転の帰宅の時だけなんだよね・・・という方が大多数ではないでしょうか?

なので、普段かけている眼鏡はそのままで、夜の運転の時に眼鏡に取り付けられるような「クリップオン 」で用意するのがお勧めです。

上はケミストリーというパチっとくっ付くスマートなタイプ。(ケミストリーの専用カラー以外を使用する場合なかなかいいお値段になります)

こっちは眼鏡に引っ掛けるタイプ。いろんなレンズに対応できます。

度数がつくレンズだと大変高価なレンズも、度なしの場合はお求めやすくなるものがあります。

プラオプ では「ナイトアシスト475」「ネオコントラスト」「Sight585」の度なし価格を用意しております。

(レンズによりますがクリップ込みでだいたい1万円〜2万5000円くらいの間です。)


回数分けれればいいのに3000文字・・・

ここまでお付き合いありがとうございました。

そんなわけで「夜が眩しい」シリーズ。

あと一回で終わりにしますが、最終回は事例紹介です。

つづく!!

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