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掛けられないメガネを掛けられるようにする

こんばんは! プラオプ ハセガワです。

さて今日は、先日受けた魔改造についてです。

お持ち込みのサングラスの掛かる位置が良くなくて、それを改善できないか?というご相談でした。

理想とする掛位置にするには鼻当てをなんとかしなければなりません。

拝見すると素材はメガネフレームで使われている「アセテート」という素材ではありません。某有名スポーツサングラスメーカーはナイロン系の素材を使ったりTR-90と言われる柔軟性のある樹脂だったりします。

温度や湿度などによる変形が少なくて、しっかりと顔をホールドでき、汗にも強いのでよく使われております。

アセテートは削ったり磨いたり、貼り付けたり溶かしたりと様々な事ができるので、掛け具合を合わせる改造などがとてもしやすい材料ですが、スポーツサングラスに使われるような素材は磨いたり貼り付けたり溶かしたりは普通できません。

しかも瞬間接着剤を付けると素材にヒビが入り割れてしまう事もあります。

つまり、何かを貼り付けるという作戦は使えそうにありません。

そこで、穴を開けて金属製の眼鏡のような鼻当てを埋め込むことにしました。

普通であればそれでOKなのですが、今回は穴を開けられる場所をなかなか良い位置に確保できない・・・。

理想的な穴の位置から、理想的な鼻当て位置までの距離が遠すぎていつも使う部品では長さが全く足りません。

長くすれば良いのだろうけど、さて、どうしたものか・・・?

火曜日のお休み中グルグル考えて出てきたアイデアは「部品を2つ切断してくっ付ける」

切った部分をただ溶接(といってもロー付という方法)しても強度は出ないので、お互いを斜めに削り、接続面積を稼ぎました。

すると通常よりも5mm長い部品が完成!!

これをフレームに組み付けて、良い感じの位置に鼻当てパットが付きました。

ない部品を作ってしまう。

全てのメガネを思い通りに改造はできないでしょうけど、アイデアを形にできてそれで喜んでいただけるのは楽しいし嬉しいですね!

以前眼鏡学校のスクーリングに行って知り合ってメガネ屋さんの言葉が忘れられません。

「調整するのは当たり前、掛けられないメガネを掛けられるようにするのが技術だ」

その言葉は今でも忘れられませんね。

とは言ってもなんでもできるわけではありません。
場合によっては大事なメガネやサングラスが壊れてしまうリスクもあります。

でもなんとかしたいと思っておりますし、こういう仕事は大好物なので、お気軽にご相談くださいませ!

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