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赤色と緑色を使った視力標の罠

こんばんは!プラオプ ハセガワです。

クリスマスに「クリスマスカラーの秘密!」と題して、眼鏡の検査で使う事がある「赤と緑の視力標(視力標ではないが・・・)」を使った測定の仕組みを解説しました。

これで目の中で焦点の位置がどのへんか?がわかるので、便利なんですがこれに頼って眼鏡の度を決めるわけにはいきません。

なぜか?というと目に備わっているピント合わせ機能があるからなのです。

赤緑の表とピント合わせ

例えば正確な近視の度数を測りたいとします。

理想的にはこう言う状態。

このようにピント合わせを全く行わない状態で黄色い光のピントが合っていてほしいわけですが、もしやらなくていいはずのピント合わせをするとどうなるか?

このようにピントは前にズレます。

ピントが全体的に前に移動するのですから「赤」い方がハッキリ見えるように変化してしまいます。

一見するとまだ近視が残っているように見えますが、これは近視が残っているのではなくて、余計なピント合わせによってそうなっているわけですから、それに合わせて度を強めてしまえば「強すぎる」=「過矯正」と言う状態になってしまいます。

逆に赤い方にあるマークを意識的にハッキリ見ようとすれば、余計なピント合わせをした方がハッキリと見えるようになります。つまり、赤側を見ようとすると余計なピント合わせが発生してしまうので、これでは正確な「ピント合わせを全くしていない本当の度数」を判断することはできないのです。(近視の方は赤側を常にハッキリと見ようとする傾向があるようです)

逆に緑側をジーッ!とみるとピント合わせが抜けます。

この赤緑の表を使うには「緑をジッと見てから赤と見比べる、赤を見過ぎない」というのがコツです。

実際はこの表での判断ではなく、近視であればこれ以上度数を上げても視力が変わらなくなる最も弱い値が「近視の度数」としなければなりません。

近くは緑側が見えていたら良くないのか?

たまに、手元の近い距離で赤緑の表を見せて「緑の方のマークがハッキリと見えていたら目に負担がかかっている!」なんてのを見かけますが、アレも半分ウソです。

もしピント合わせを完璧に行なっていたら赤側と緑側は理屈ではイコールになります。

ピント合わせを働かせ過ぎたら、ピントは全体に前に動くわけですから「赤側」がハッキリと見えます。

逆にピント合わせをサボっていたら「緑側」がハッキリと見えます。

ピント合わせは案外怠けもので、「まぁハッキリと見えてるなぁ」と感じるレベルで力を節約します。

つまり、ピントはわずかに後ろ側にズレているのが自然です。つまり「緑側」がハッキリと見えている状態です。

つまり、「なんともない人」が近い距離で赤緑の表をみたら、だいたい「緑側が見える」のが普通なんです。

ですから逆に言えば「赤側」が見えるという事は、「やらなくていいハズの仕事をしている」とも考えられるので、測定中にそうなったとしたら「何かが起きている」と疑います。

なので、これだけで「目の負担がかかっているか?」は判断できません。

ピント合わせが正常なのか?その持続力はどうか?反応速度はどうか?

目はひとつではなく2つで一体ですから、両眼の視線合わせはできているか?ズレが出ても自力で補う力が十分にあるか?両眼のピント合わせのバランスはどうか?

ピント合わせと視線合わせは神経で連動しているので、その連動具合はどうか?

光の感じ方はどうか?眼鏡やコンタクトでは矯正できない何かはないか?

などなど、原因は様々ですし、大体は複合しています。

赤緑の視力標(視力標ではないけど・・・)だけを頼りにすることはできないし危ないのです。

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